2024年10月24日
「都立立川高等学校定時制課程の生徒募集の継続に関する請願」を提出しました。
願意
都において、都立立川高等学校定時制課程(以下「立川高校定時制」という。)の生徒募集を継続していただきたい。
理由
東京都教育委員会は、2024年10月24日の教育委員会定例会において、立川高校定時制の生徒募集を停止することを決定した。私たちが生徒募集の継続を求める理由は、以下のとおりである。
立川高校定時制は、約140人の生徒が在籍する、都内の定時制高校普通科では最大規模の学校で、多摩地域随一の人気校である。多くの生徒がバスケットボール、バドミントン、卓球などの運動部や、軽音楽、演劇、イラストなどの文化部に参加し、放課後も活動している。交通の便も良く、JR立川駅などから7~8分程度で通うことができる。立川高校定時制の生徒募集が停止となれば、八王子市、日野市、立川市の夜間定時制高校は無くなる。
また、立川高校定時制の生徒を募集停止にする代わりに、チャレンジスクールである立川緑高等学校を開設して生徒を受け入れるとのことであるが、チャレンジスクールは主に不登校の生徒を受け入れる学校である。東京都教育委員会は、「昼夜間定時制高校とチャレンジスクールの夜間部の規模拡大やチャレンジスクールの新設を行い、その進捗や夜間定時制課程の応募倍率の推移などの状況を考慮しながら、一部の夜間定時制課程を閉課程していく」と説明している。そうであるならば、立川緑高等学校や砂川高等学校Ⅲ部の応募倍率や状況を見てから、立川高校定時制の生徒募集の停止を考えるべきである。
立川高校定時制は創立88年を迎え、歴史と伝統を積み重ねてきた。卒業生や地域の人々などから存続を願う切実な声が寄せられており、東京都立立川高等学校芙蓉会(定時制同窓会)も廃校反対の方針を掲げ、存続を求めている。
署名
2024年署名
紙、オンライン合計 22.601
2023年署名
紙、オンライン合計 12.109
2024年10月24日(木)10:00~ 教育委員会
・立川高校定時制の来年度(2025年度)の募集停止、小山台、桜町、大山、葛飾商業、
蔵前工科、北豊島工科の6校を2026年度に募集停止する予告を決定。
立川 立川市 2025年度 2027年度(2028年3月)
小山台 品川区 2026年度 2028年度(2029年3月)
桜町 世田谷区 同上 同上
大山 板橋区 同上 同上
北豊島工科 板橋区 同上 同上
蔵前工科 台東区 同上 同上
葛飾商業 葛飾区 同上 同上
7校の夜間定時制の存続を求める10・5緊急集会アピール
戦後まもなく発足した東京都の夜間定時制高校は現在も、昼間働いている生徒や高校を中退した生徒、夜間中学卒業生、若いときに学ぶ機会を逸した人、外国につながる生徒など、多様な学びのセーフティーネットの役割を果たしています。かつて100校以上あった都立の夜間定時制は1990年代に生徒減少を理由に統廃合を強行され半数以下となり、2016年には、雪谷高校(大田区)、小山台高校(品川区)、江北高校(足立区)、立川高校(立川市)の4校の夜間定時制の閉課程(廃校)が決定されました。毎年1万筆を超える署名を都教委に提出し、夜間定時制の存続を願う都民の声が広がりましたが、すでに雪谷高校と江北高校の定時制は生徒募集が停止され、廃校になりました。
小山台高校と立川高校の定時制の生徒募集は、閉課程(廃校)決定後も毎年行われていましたが、昨年10月、都教委は立川高校定時制の生徒募集停止を予告しました。立川高校定時制は現在およそ140人の生徒が在籍する普通科で最大規模の夜間定時制です。小山台高校定時制は外国につながる生徒を受け入れ、多文化共生教育を先進的に進めています。今年は立川高校定時制の募集停止予告の撤回と小山台高校の生徒募集の継続を求める署名を集め、9月25日までに1万5000筆を超える署名を都教委に提出しました。
ところが8月22日、都教委は「都立高校におけるチャレンジサポートプラン(案)」なるものを発表し、その中で「困難を抱える生徒の受入環境の充実」のためとして、立川高校定時制を2027年度末(2028年3月)で廃校にし、小山台高校のほかに新たに桜町高校(世田谷区)、大山高校(板橋区)、北豊島工科高校(板橋区)、蔵前工科高校(台東区)、葛飾商業高校(葛飾区)の5校の定時制を加えて、2026年に生徒募集を停止し、2028年度末(2029年3月)に廃校にする方針を明らかにしました。いっきょに7校の夜間定時制を廃校にする計画です。
「困難を抱える生徒の受入環境の充実」というならば、実際に困難を抱える生徒が多くいる夜間定時制こそ充実させるべきです。また「勤労青少年の大幅な減少」を廃校理由としていますが、勤労青少年にパート・アルバイトを含めないのは労働法を踏みにじるものです。しかも、在校生や卒業生、地域の住民などへの説明は何もなされていません。この都教委の暴挙に対して、新たに7校の夜間定時制の生徒募集停止計画の撤回を求める緊急署名を集め、6,700筆超の署名を都教委に提出しました。立川高校定時制、小山台高校定時制の署名と合わせると2万2,000筆を超える署名数となりました。
誰でも、何歳でも、少人数で学べる夜間定時制をこれ以上廃校にしてはなりません。小規模化によって学習環境に課題があるという廃校の理由は間違っています。普通科で最大規模の立川高校定時制を廃校にするのですから都教委の廃校の理由は成り立ちません。都教委の杜撰で強引な廃校計画は絶対に認められません。私たちは7校の夜間定時制の生徒募集停止の撤回を求めるとともに、その存続を今後も強く求めていきます。
2024年10月5日 7校の夜間定時制の存続を求める10・5緊急集会参加者一同
記事アーカイブ
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2024年10月20日
東京民報 「存続意義」は明らか 存続求める緊急集会
2024年10月10日
東京 夜間定時制高こそ現代の学び舎
2024年10月01日
東京 夜間定時制高校の募集停止再検討を
2024年9月12日
東京新聞 困難抱える生徒支援 都教委が計画案を発表
東京新聞2024年9月12日朝刊 >>
2024年08月24日
朝日新聞 夜間定時制生徒募集都立高6校が停止へ
朝日新聞2024-08-24朝刊東京4域 >>
2024年06月03日
東京 変わる定時制高校
2024年2月13日
都政新報 都教委が立川高校定時制の生徒募集停止を予告
都政新報記事 >>
2021年11月
クレスコ2021年11月号
記事はこちら>>
都立夜間定時制高校の廃校をめぐる経過と主な取り組み(街頭宣伝、要請行動などは除く)
- 2024年10月24日
- 教育委員会にて、立川の2025年度生徒募集停止、小山台、桜町、大山北豊島工科、蔵前工科、葛飾商業の2026年度生徒募集停止の予告
- 2024年10月5日
- 7校の夜間定時制の存続を求める10・5緊急集会を開催(ラパスホール、75人参加
- 2024年9月25日
- 立川・小山台の生徒募集停止撤回の署名15,288筆、立川・小山台・桜町・大山・北豊島工科・蔵前工科・葛飾商業の7校の生徒募集停止撤回の署名6,737筆を提出
- 2024年8月22日
- 都教委「都立高校におけるチャレンジサポートプラン(案)」公表。新たに5校の夜間定時制(桜町・大山・北豊島工科・蔵前工科・葛飾商業)の生徒募集停止計画を示す
- 2024年3月21日
- 立川高校定時制同窓会が都議会に募集停止予告を取り消す陳情提出(少数否決)
- 2023年11月9日
- 東京都教育委員会に「公開質問」提出
- 2023年10月26日
- 署名12,119筆提出(最終的に12,120筆となる)
教育委員会にて、立川高校定時制を2025年度に生徒募集停止の予告
- 2023年9月3日
- 学習会(オンライン)「夜間定時制ってどんなところ?」30人参加
- 2023年2月11日
- TOKYO FM「東京ニュースレディオ」が小山台と立川の反対運動を紹介
- 2022年10月20日
- 署名10,051筆提出。教育委員会にて、小山台と立川の生徒募集停止の予告なし
- 2021年10月14日
- 署名29,221筆提出。教育委員会にて小山台と立川の生徒募集停止の予告なし
- 2021年4月8日
- 都庁にて、小山台高校定時制、立川高校定時制の存続を求めるアピール発表
- 2021年3月5日
- 都議会で小池知事が「夜間定時制高校は重要な役割を果たしている」と発言
- 2020年10月8日
- 署名13,493筆を提出。教育委員会にて、小山台と立川の生徒募集停止の予告なし
- 2019年10月10日
- 小山台の署名10,362筆、立川の署名12,553筆を提出
教育委員会にて、小山台と立川の生徒募集停止の予告なし
- 2018年10月11日
- 教育委員会にて、江北高校定時制の生徒募集停止を決定(廃校へ)
- 2017年10月12日
- 教育委員会にて、雪谷高校定時制の生徒募集停止を決定(廃校へ)
教育委員会にて、江北高校定時制を2019年度に生徒募集停止の予告
- 2017年9月~
- 緊急アピールに賛同した4,146人の名前入りのジャンボチラシを配布
- 2017年6月12日
- 都庁にて、小池都知事への緊急アピール発表
- 2016年10月13日
- 教育委員会にて、雪谷高校定時制を2018年度に生徒募集停止の予告
- 2016年9月23日
- 署名28,728筆を提出
- 2016年2月12日
- 「都立高校改革推進計画・新実施計画」策定。4校の定時制(雪谷・小山台・江北・立川)の閉課程(廃止)を決定
- 2016年2月9日
- 署名を提出。立川定12,786筆、4校8,378筆、計21,164筆
- 2016年1月29日
- 映画監督の山田洋次さんら、学者・文化人の共同声明が125人に
- 2015年11月26日
- 都教委「都立高校改革推進計画・新実施計画(案)」の骨子を発表